6月中旬〜7月中旬大源太川
 大源太川は、リゾ−トマンションが乱立している越後湯沢から車で15分とかからない。大源太湖(第一ダム)は大源太キャニオンと呼ばれる景勝地で、休日は越後湯沢から足を延ばした観光客で賑わっている。
 しかし、この川の上流を地図で辿ると、登川の源流と背中合わせに七つ小屋山へと突き上げ、険谷で名高い湯桧曽川源流が近いという事実に驚かされる。更に下流域で流れ込む岩ン沢や足拍子川の林道では、年によって「熊出没注意!」の立て札があって、意外な山深さを改めて感じさせられるとともに、そこからマンション開発の手が伸びている岩原地区までは徒歩圏内だというアンバランスな状態に胸が痛む。
 谷後堰堤下流は、この水系でいちばん入渓者が多い。渓相の素晴らしさに誘われて、つい入渓したくなるが、早期を除いて魚は予想以上にスレている。 
 入渓は谷後堰堤より上流がよく、流れ込み上のボサの間は入渓する人も少なく、意外な穴場だ。
 これより上流は、中型のヤマメ、イワナが朝夕のマズメ時にドライフライにアタックしてくる。
 足拍子川出合いの本流は魚影が濃い好ポイントだったが、90年の河川工事で埋まり、その面影すらない。
 大源太川は夏の川で、7,8月に好釣したことが多い。初めてこの川を訪れたのも8月で、谷後堰堤上流から釣り上がり、朝夕のマズメ時に24pクラスを数釣った。この時は、7対3の割合でイワナの方が多かった。日中は小型のヤマメと良型ハヤに手を焼くので、良型のヤマメとイワナ
は朝夕が勝負だ。
 車で大源太川へと向かう。湖岸の大源太山荘で入漁券を取り扱っている。山荘の食堂には、この水系で釣れた超大物の魚拓が並び、釣欲をそそられる。ポイント選びの参考にもなるだろう。
 山荘で貸しボ−トを借りて、湖の大物にアタックするのも、変化のある釣り旅になると思う。ドボンというライズをよく見かける。
 流れ込み付近には無料駐車場があり、キャンプ場入口になっている。流れ込みから上流は気持ちの良い林間のせせらぎで、流れの中に生えた大木の周りの溜まりが大物のポイント。全般的には小型のヤマメが多く、イワナも中、小型が主であるが・・・。
 
  左手にある小さな公園を過ぎ、川がカ−ブした先にちょっとしたトロ場がある。ここは下流から順に細かくフライを流し、良型のイワナを揃えたい。
 やがて、堰堤(第2ダム)に出るが、堰堤下のプ−ルは良型の好ポイントだ。
 堰堤の上流へは右岸のキャンプ場から続くそま道を利用する方法と、堰堤の左岸を巻く方法がある。右岸のコ−スは途中湖岸に向かって何度も道を分け、どれを選んでも湖岸の厳しいヘツリに音を上げることになる。
 堰堤の左岸を巻く方は、堰堤上に出た所で左岸のヤブを上ると灌漑用水の流れるそま道に出る。この道を利用して適当なところで川に下ったほうが無難である。(川に近づく程えぐれた崖になっているので注意)  
 大源太湖(第1ダム)流れ込み付近の流れ
そま道の数十メ−トル上には林道も通っている。
 第2ダムから第3ダムの間は短いが、この区間が数、型ともに最も期待できる。谷は深く、うっそうとしていて、秘境に来た気がする。ブヨが多いので、虫除けスプレ−やクリ−ムを忘れないように。意外な小場所にも大物がいるので気が抜けない。第3ダム堰堤の落ち込みに続く大淵は、底がナメになっているので、水量の多いときは特に足場に注意。落ち込みのシャワ−を浴びながらの釣りになるので、雨具は必需品。ニンフやウエットで超大物を狙いたい。
 第2ダムと第3ダムの間に左岸へ上れそうな踏み後がいくつかあるが、明瞭では無いのでヤブコギは免れない。イバラと蜂の巣に注意。
 前記のそま道から更に林道まで登り、林道に沿って第3ダム上流に進むか、大源太川の駐車場広場まで戻るかは、体力が決めるところか。
 第3ダムのプ−ルにはコイがいる。ダム上流1.5Km位までは、私が釣ったかぎりでは期待薄のように思われる。最上流が良いと聞くが、まだトライしていない。
[インフォメ−ション]
交通/関越自動車道・越後湯沢インタ−から中里、土樽方面に向かい、途中で大源太キャニオンの標識に沿って左折。すぐに岩原スキ−場方面と分かれて、大源太川上流へ。
・宿泊/大源太山荘(電話0257−87−3095)釣り場を聞くならここが一番。
   /越後湯沢のコンドミニアム「ICHIKOSHI」は、綺麗な部屋と良い温泉設備があり、食事は自炊か外食なので、時間を気にせずに釣りに没頭出来る。宿泊費も3.000円と安い。
電話 (03−3270−1615平日)  
    (0257−85−6789土日祝)
・問い合わせ先/魚野川漁協(電話02579−2−0261)
 ・2万分の1地形図 越後湯沢、茂倉岳 
 [近くのフィ−ルド]
 下流の滝の又から舗装された道を岩原スキ−場方面へ向かうと、奥添地川に出合う。すぐに未舗装になる林道を上流へ進む。下流は釣り人が多く、場荒れしている。
 ボサのトンネルをくぐりながらの釣りになるが、ポイントにフライを落としさえすれば、ワンキャスト、ワンフィッシュの楽しい釣りが出来る。大岩のある好ポイントからは中型も出るが、総じて小型のイワナで、本流があぶれたときに遊ぶ程度にしたい。
 大源太川の第3ダム上で出合うヤスケ沢(大源太沢とも呼ぶ)は下流が伏流なので見逃しやすいが、少し進むと小沢ながら滝の連続する美しい渓相で、釣り人が久しく入っていなければ、天然の中型イワナが数釣れる。
 谷後の上流で大源太川に出合う足拍子川は、釣り場としての魅力は本流を凌ぐほどである。
 最下流の堰堤は特に魚が多く、イブニングで水深30pほどのカケアガリの浅場で、大型のイワナを釣ったことがある。
 堰堤の上流は谷も深く、昼なお暗いポイントが続く。アンダ−ハンドキャストが主流となるが、流れがフラットなので、ドライよりニンフに分があるようだ。7月の日中に、雄のカブトムシが胃に入った28pの天然イワナが、ヘア−ズイヤ−ニンフにきた。
 年によって”熊出没注意”の立て札が、出没地点毎に立てられる。最下流の堰堤上から2番目の堰堤を経て、足拍子ダムと呼ばれていた3番目の堰堤までは、熊笹の生い茂るジメジメとした湿地帯で暗く静かなので、熊の存在が常に脳裏をかすめる。しかし、実際に熊の気配を感じて逃げたのは、更に上流での事である。その時は、対岸でガサガサと木がゆれ動く直前まで、すでに渓全体が獣臭かった。
 足拍子ダム上のプ−ルは、1988年の大雨で土砂に埋まり、平瀬と化してしまった。しかし、平瀬のボサ際やちょっとしたボサの中の溜まりを狙って、日中の2時間で良型ばかり7尾釣ったので侮れない。この時はヤマメも1尾混ざった。
 最上流は、他の川が渇水の時でも、林道に湧き水が溢れ流れるほど水量が安定している好釣り場。下流に比べて渓も明るい。時に尺物も期待できる。